不登校新聞

392号 (2014.8.15)

第392回 セミナーで語られたこと

2014年08月08日 17:13 by 匿名
2014年08月08日 17:13 by 匿名

連載「不登校の歴史」


 不登校と医療の関係は、どう考え、どう関わったらいいのか、とりわけ過剰医療ではないかと感じられることが増え、2010年「不登校と医療のいま」を考える連載講演会が開催された。前号につづき、医師4人の講演内容を報告書からかいつまんで紹介する。

◎セミナー5/森英俊さん(内科・小児科医)
 不登校は子どもの自己防衛反応。生き延びる力をどう引き出すか、その大事な自己回復力をそぐのが抗うつ薬だったりする。また、うつの治療にまず薬、というのではなく、疲れたら休むことが基本。休息なしで薬物療法なんてとんでもない。理想の自分でなくても生きていける。ほどほどの自分とどう折り合いをつけていくかが大切で、足りないところを支えあっていけたらいい。ネガティブに捉えないで、思いつめなおすチャンスにしてほしい。

◎セミナー6/冨高辰一郎さん(産業精神科医)
 うつ病患者の急増グラフと新薬の抗うつ剤の市場での急増が日本も他国も同じ型を示しており、社会のストレス増加説を考えてもなお、病気と薬の関係が不自然な状況がある。新薬の売り込みのため、大規模な活発活動が行なわれ、病気がつくられており、90年代から問題になっているが、専門家なので批判がしにくい。なんでもかんでも病院に行けば解決するものではない。問題があれば解決しないといけないという強迫観念を現代人は持っている。
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