文部科学省の「学校基本調査」の速報によると、2015年度に特別支援学級(旧・特殊学級)に在籍する児童生徒数は前年度より1万4387人増加し、20万1488人となった。特別支援学級在籍者は、これで19年連続で増加。直近8年間だけでも在籍者数は倍増し、初めて20万人台に乗った。
 
 「特別支援学級」とは、発達障害などに対応するため、これまでの「特殊学級」を2007年4月から名称を改めた学級。在籍する児童生徒数の推移を見ると1974年度以降、22年連続で減少を続けていたが、1996年度以降は増加傾向に転じ、19年連続で増加している。 

増加の背景に

 
 背景には「きめ細やかな対応へのニーズが広まっているため」だと文科省は分析。通常学級では担任教員1人が見る子どもの人数は48人以内だが、「特別支援学級」だと6人以内となる。

 ある公立の小学校教員は「学校は集団教育の場だが、『特別支援学級』は個別対応がベース、根本的に子どもを見る目がちがう」と言う。
 
 一方、「特別支援学級」は「本人が望まない在籍によって傷つくことがある」と以前から指摘されていた。本紙が取材したケースでは「授業についていけない」「突然、泣き出してしまった」など教室内で過度な緊張感や不安感を感じた子どもが、特別支援学級に籍が移された。本人は学校へ行くこと自体に苦痛を感じており、その点が考慮されない対応に「苦しんだ」と言う。
 
 また、知的、精神、発達に障害が認められつつも、保護者や教員が障害を受けいれず、普通学級のなかで苦労を強いられる子どももいる。
 
 どちらのケースも「子ども本人の意思」が尊重されないなかで起きている問題。文科省は「子どもにとって最善の環境が得られるよう保護者と学校側が話し合うなどの対応と理解を求めている」と話す。(石井志昂)