今回は、自立援助ホーム(注)について取り上げる。自立援助ホームの実態は、どのような問題を抱えているのか。長年、自立援助ホームなどにおける子どもの支援に関わっており、ボランティアグループC&Pで活動されている安藤信智子さんに執筆していただいた。
自立援助ホームとは、義務教育を終了した15歳から18歳(場合によっては20歳)までの、養育を受ける場所がないなかで、就労して自立をすることを目的とした子どもたちが利用する施設である。
18歳までは、児童養護施設に入所できるのだが、高校進学をしない、または高校を中退する子どもたちは、児童養護施設を退所する場合がほとんどなのである。自立援助ホームには通常、児童相談所からの措置で入所することになる。自立援助ホームの利用料は、居室使用料、食事、光熱費などを含め約3万円。入所後、仕事探しから始め、得たお給料から利用料を支払いながら、自立するための貯金をして、1年ほどで退所していく。
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