不登校新聞

206号(2006.11.15)

選民思想の教育改革 斎藤貴男

2015年12月15日 15:24 by 匿名
2015年12月15日 15:24 by 匿名
 

今回は、管理社会化や新自由主義、国家主義などをテーマに執筆活動を展開している斎藤貴男さんにお話をうかがった。

――若者が置かれている状況をどう見られていますか?
 フリーターやニートに対して「彼らは怠け者だから」と見る向きがあります。なかには「怠けたい」と思っている人がいるかもしれませんが、個人的な事情にすべての原因があるはずがありません。増加の原因は、単純に正社員の雇用口がないからです。正社員になることがすべてのゴールだとは言いませんが、ある程度、生活が安定し仕事にやりがいを感じる、という労働条件の雇用口が絶対的に少なくなりました。労働力調査によると、勤労人口の約33%が非正規雇用です。非正規雇用者の数は正確に把握できているとは思えませんが相当に高い数字です。私の推測では非正規雇用は50%を上回ると思っていますし、若者や女性にかぎれば6から7割が非正規でしょう。格差社会を進める人たちは、現状を「雇用の多様化が進んだ」と言いますが、それはまちがいです。多くの人が正規の道が閉ざされただけの状況を「多様化」とは言いません。これっぽっちの格差もあってはならないとは思いませんが、不公正な政治が積極的に格差を広げているのが問題なのです。

――なぜ格差が広がるような政策が進んでいるのですか?
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