不登校新聞

368号(2013.8.15)

子ども若者シンポ「理由がない不登校」渡邉昌樹さん(東京・17歳)

2015年08月20日 15:05 by kito-shin
 不登校は小学5年生の夏休み明けからです。夏休みが明けて、学校へ行ったり、行かなかったりをくりかえして、保健室登校を始めて、また行ったり行かなかったり(笑)。どうして行きたくないのか、いまも理由はわかりません。とにかく行きたくないし、お腹は痛いし、と。

行けない理由が見つからない

 そうこうしているうちに小学校を卒業し、中学校に入学しました。今度は、引っ越しもして学校も変わり、祖父母との同居も始まって、体面上、行かないわけにもいかない。なにより「学校へ行けなくなる理由」が自分のなかで見つからない。入学式当日は、自信満々で登校しましたが、翌日から、もうお腹が痛い(笑)。その後は、ほとんど学校へ行ってません。

 祖母は元教師で、いろいろと言ってくるし、僕もどこかへ行かなければと思い、フリースクール「東京シューレ」に通い始めました。でもそれはアリバイづくりというか、シューレに通っている証拠だけ残して帰るのが目的で(笑)。そのうちに2人の臨床心理士が家を訪れて、家のなかが安全な場所ではなくなってしまったんです。それで東京シューレに、と。もちろん、いい動機とは言えませんが、いまでは東京シューレのなかで実行委員会やバンド活動など楽しくすごせています。それとアルバイトもいまは週3日しています。

 東京シューレで印象強いのは映画づくりです。東京シューレ25周年事業として『不登校なう』という映画をみんなでつくりました。映画のテーマは3つ、「いじめと不登校」「学校と不登校」「理由のわからない不登校」。僕が関わったのは「理由のわからない不登校」です。僕自身、理由がわからないことは苦しかったし、親も理解に苦しんでいました。なにか問題があるのなら、解決策を考えられるけど理由がないからどうすることもできない。だから「理由がないのも苦しい」ということを発信したい、と。

何を拒否してた?

 ふり返れば、これまで数えきれないほどの学校復帰の機会がありました。でも高校へ進学する気はないし、高認をとる気もない。じゃあ、学校の何を拒否したんだろう。アルバイトはなぜかできている。答えはよくわからないんですが、きっと学校に戻ったら「不登校ってなんだったんだ?」と自分で思うからじゃないでしょうか。もしかしたら、中学校卒業時、肩の荷がスーッと下りて「ああ、やっと終わった」と感じましたが、その解放感が支えになっているからかもしれません。

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