毎年9月1日の前後、若者がみずから命を絶つという痛ましい出来事が続いています。
2017年は9月を前にして、ある動物園が「学校に行きたくなかったら動物園に来ませんか」とか、2015年には、ある図書館が「何もしないでいるだけでいい図書館へ来てください」と呼びかけました。
いわゆる『9月1日問題』に社会の関心が向けられてきたことは、ある意味歓迎されるものでしょう――。が、学校へ行きたくない人は、どうして自分の家にいることができないのか、不思議な思いに駆られるのは私だけでしょうか……。
意思表明できず八方塞がりに
子どもはガマンしてでも学校へ行くのが当たり前で、そういった忍耐力を身につけていかないと、この社会では生きていくことができないという、まったく実証根拠のない教育社会からの呪縛に親も子も翻弄されているように思えます。そう思い込まされていますから、子どもは親の気持ちを裏切るまいとして、いよいよ気持ちが折れてしまっても「(学校に)行きたくない」という意思が表明できず、八方塞がりの状態に陥ってしまうのかもしれません。
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