2019年4月21日、「登校拒否を考える会」35周年を記念するイベントが東京都北区で開催された。プログラムのなかから、不登校の子どもを持つ親が登壇した「親が語る登校拒否・不登校」のシンポジウム抄録を掲載する。わが子の不登校をどう受けとめたのか。その際、自分にとって親の会はどんな場所だったのか、3人の母親が語った。
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息子は中学1年生の12月から学校へ行かなくなりました。
不登校に関する本を何冊か読んでいて、「親の会というものがある」というのは知っていたので、年明けすぐに、「葛飾親の会」に参加しました。
初めて参加したとき、率直に言って「親の会ってなんなんだ」と思いました。何のために行かなければいけないのか、参加することでどういう効果があるのか、さっぱりわからなかったんです。
当時は私も「大多数の子どもは学校へ行っているわけだから、うちの子もいつかは学校に戻るだろう」と考えていましたから、「親の会で私は何をして、何を学んで帰るのかな?」ということが、よくわからなかったんです。
親の会と一口に言っても、「復学支援」を行なっているところもあれば、「親の気持ちを整理すること」をメインにしているところなどいろいろあるわけですが、「葛飾親の会」は「子どものことを第一に考える」というスタンスでした。
不登校についてはまだ何もわからなかったんですが、「これがベストだ」という私の直感を信じ、通ってみることにしました。
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