現在、私は金沢市にあるフリースクール「ワンネススクール」のスタッフをしながら、同じ建物内でひきこもりのシェアハウス「洗心庵」を管理運営し、男性5名、女性2名の計7名で暮らしています。
このシェアハウスの理念は「少しの豊かさと、心の平穏」です。赤の他人が同じ屋根のもとで暮らすことは、気になることもたくさんあります。
ただ自分の身のまわりのことと炊事、洗濯と家賃さえ払えば好きなだけひきこもることができます。
みな似た者どうしだからか居心地は悪くありません。とても静かでお風呂もトイレも重ならず、顔もあまり合わせません。ここはいろいろな支援もしません。
周囲がすることは構わず放ったらかしにするだけ、安心してひきこもれるように工夫するだけです。
そんなシェアハウスをやってみて見えたことがあります。ひきこもるという行為は、自分を守り、自分の心の傷を自分で治療している行為ではないか、と。
それが今回、私が唱えたい仮説「ひきこもりは自己治療説」です。ひきこもると人は社会と距離を置きます。ときには家のなかにいながら家族とも距離を置きます。
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