不登校新聞

511号 2019/8/1

「ひきこもることを恐れなくていい」20年以上ひきこもりと向き合って

2019年07月25日 13:07 by kito-shin

 今年に入って、神奈川県川崎市で無差別殺人事件が起きました。その事件に触発されて、東京都練馬区ではひきこもる息子を父親が刺殺する事件も起きました。

 ワイドショーでは、無関係な人の命を奪った犯人への憎悪が溢れる一方、息子を殺してしまった父親に対しては「無理もない」といった共感の声が上がっていました。

 なんだか、ひきこもりの人たちへの世間の冷たい見方を感じました。子どもがひきこもり状態の親御さんのなかには、不安な気持ちですごしている方も多いと思います。

当たり前の行動

 「こもること」は、傷ついたり、道に迷った人がたどり着く当たり前の行動だと思うのです。不登校の子たちや、就職がうまくいかなかった若者、家族と心ならずも引き裂かれてしまった人たちは、心を閉ざしたり、家にこもったりします。

 私の長男も、かつて家からまったく出られなくなり、ひきこもりになりました。私も夫も、そのようすを不安に思い、一刻も早く外に出られるようにといろいろ画策しました。

 でも、親が何かすればするほど、息子はますます自信を失い、家に閉じこもりました。

こもることを恐れなくていい

 そのころ、佐賀県で西鉄バスジャック事件が起きました。2000年のことです。事件を起こした少年は、息子と同い年。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「生きててごめん」不登校の息子を追い詰めてしまった私の一言

550号 2021/3/15

学校へ行かない息子を信じて待てなかった理由

549号 2021/3/1

「1日でも早く学校に戻さねば」私のやり方は逆効果でした

546号 2021/1/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

551号 2021/4/1

みんながあたりまえにできることが、自分だけできない。そんな生きづらさは「発...

550号 2021/3/15

岩手県で不登校や引きこもりに関する居場所や相談などの活動をされている後藤誠...

549号 2021/3/1

元小学校教員であり、不登校の子を持つ親の加嶋文哉さん。生活リズムへの対応へ...