不登校新聞

250号(2008.9.15)

ひきこもり名人・勝山実さんに聞く

2014年07月30日 15:27 by 匿名
2014年07月30日 15:27 by 匿名


今回は、「生涯ひきこもり宣言」をしている勝山実さんにお話をうかがった。勝山さんには、「安心ひきこもりライフ」を送るための生涯設計や、ひきこもりについての考えをお聞きした。

――まずは経歴を教えてください。
 高校2年生までは学校に通い、高校3年生からひきこもり始め、現在にいたります。今後もひきこもったまま、生涯半人前をまっとうしたいと思っています。だいたい、それくらいですかね(笑)。

 もし付け加えるならば、最近、富士山に登ったということです。富士山の8~9合目ぐらいで、疲れ果ててまったく動けない子どもに出会いました。うなだれて目も死んじゃってる、そんな子どもに対して、説教クサイ親が「がんばれ」だの、「あとちょっと」だのと、まったく心に響かないアドバイスを送ってました。私が高校を中退したのが3年生の2月。いろんな大人から、同じようことを山ほど言われました。あれはまったく励ましになりませんね。しかし、まさか富士山で、高校中退当時の心境を味わうとは思いませんでした。

――それでは現在の生活基盤を教えてください。
 まず、ちゃんと親のスネをかじることから始まります。ここをおろそかにしてはいけません。高校を辞めた直後から20代前半までは親との戦いがありました。「タダでメシを食うな」とか、「寝ているだけのくせに」とか、いろいろと言われましたが、今は何も言いません。一人暮らしでひきこもる人もいますが、生活を考えるならば私は断然実家暮らし派です。家賃、光熱費、食費を親に負担してもらえるのは、本当に大きいですからね。たまにはうるさいことを言いますが、それをさっ引いてもメリットがあります。

 現金収入は職業訓練の工賃と障害者年金です。職業訓練は2年ほど前に始め、月1万数千円の収入があります。私の生活で一番の太い収入は障害者年金です。精神障害者として月6万6008円の支給を受けています。

――親からの援助が受けられなくなったら?
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