不登校新聞

407号 2015/4/1

最終回 発達障害の息子と歩んだ16年 息子とともに今を生きる

2015年04月07日 12:41 by koguma


連載「発達障害の息子と歩んだ16年」vol.8


――4カ月間にわたって、発達障害の子を持つ母の気持ちをうかがってきました。今回をもって区切りとなりますが、本連載を通じて思うことなどありますでしょうか?
 はい。これまでの7回の記事すべてに今ある想いを込めてきましたが、やはり、不安感と違和感というか、何とも表しづらい感情が芽生えてくる、とまどいが正直ありました。
 
――と、言いますと?
 一つは活字で伝わるニュアンスの問題かと……。活字で伝わる不思議な違和感を感じていました。
 
 毎回できあがった新聞を読み、独特の言いまわしをする私の言葉がきれいなわかりやすい言葉で表現されていたり、語った言葉が大きな文字で見出しになっていて、イラストもがさつな自分とはちがって、自分のことなのに、どこか他人のこころを借りて表現しているような不自然さも感じられ てしまって…。
 
 また、記事を起こすとき、過去を思い出す過程で、当時の自分にシフトしていくような感覚になりツラくなることもありました。「あのときはこんな想いをしていたんだな」など、ありありと思い出されるんです。そのたび、過去と現在を照らし合わせてみたり、無理に意味づけをしようとしてみたり、今の自分も過去の自分も情けなくていたたまれなくなることもありました。
 
 もちろん、ネガティブなことばかりじゃありません。自分の思いをかたちにするなかであらためて気づかされたこともいっぱいあったし、これまでお話してきたことは、私自身、同じ立場にいる親の方たちに伝えたいことだったので。子育ての経験も知識も自信もなかった私が、母として、自分の感情にとまどいながら、そして「安全地帯」と信じて疑わなかった価値観と現実とのギャップに一喜一憂しながら、物事を捉え直すことができるようになったと思います。
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