不登校新聞

440号 2016/8/15

「学校へ行けばよかった」最多 不登校の歴史vol.440

2016年08月13日 13:11 by kito-shin
2016年08月13日 13:11 by kito-shin


 2006年当時、中学3年生で不登校であった子に対し、2011年、つまり5年後に調査が行なわれた。世に言う「不登校追跡調査」である。前号に引き続きポイントを紹介する。
 
■質問「不登校に対する後悔の有無」
 
 回答結果は多い順で、「行けばよかった」37・8%、「しかたがなかった」30・8%、「なんとも思わない」17%、「行かなくてよかった」11・4%。後悔の念を持っている者が最多であった。これは不登校へのまなざしが否定的な社会であることと絡んだ結果だと言えるだろう。不登校したことを肯定的に捉えている子は1割しかいない。
 
■中学卒業後、進路は希望通りだったか
 
 卒業後の進路は「希望どおりだった」は44%にすぎなかった。希望とは異なった進路結果について「不登校は影響しているか」と質問したところ「かなり影響している」が半数。「少し影響している」も入れると76・5%となった。
 
■高校へは進学したか
 
 「進学した」と答えた者が87・2%。このうち「自分の力や性格に合った学校にめぐり合えた」と感じた人が70・9%もいたのは喜ばしい。
 
■就職したことがあるか
 
 就職経験の有無は「はい」「いいえ」と回答した者が、ともに48・9%だった。就職した者は「職場の雰囲気が自分にあっていた」(67・5%)「自分に対する自信が出てきた」(64・4%)と答えるなど、その選択がよかったのだろうと感じさせる結果が並んだ。
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