不登校新聞

484号 2018/6/15

国のフリースクール調査 不登校の歴史vol.484

2018年06月13日 11:29 by kito-shin
2018年06月13日 11:29 by kito-shin



 学校外の教育機関であるフリースクールの実態調査を国が行なうのは、なかなか難しいことであった。また、フリースクール側が調査に協力するのも、目的や意義がわかればこそである。その意味では、国が多様な学びに目を向け、フリースクールへの支援を検討しようという動きが出て、フリースクール関係者も委員に4人も入った「フリースクール等に関する検討会議」で調査に取り組んだタイミングは非常によかったと言える。

 2015年3月の調査は、同年8月に文科省より「小・中学校に通っていない義務教育段階の子どもが通う民間の団体・施設に関する調査」として発表された。初の調査である。その内容を前号より紹介している。

 在籍者数はどうだろうか。小学生は1833人、中学生は2363人、計4196人だった。そのうち6割弱の子は、学校の出席扱いとなっている。

 私の印象では全国ではもう少しいるのではないかと思っていたので「少ない!」と思った。調査票の回収率は67%なので全体を正確に表しているとは言えないが、それを考慮に入れても多くはない。高校段階以上(15歳以上)も含めた在籍者数を見ても7011人である。もっとも、この数は義務教育の子どもが在籍している施設における高校段階以上の数を示しているため、全団体での数を示しているわけではない。男女別でみると7011人の内訳は、男子4181人、女子2830人で、男子が圧倒的に多い。

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