不登校新聞

484号 2018/6/15

孫の不登校~祖父母にできることは? 【母親の気持ちが落ち着くとき】

2018年07月13日 15:03 by kito-shin



連載「母親の気持ちが落ち着くとき」vol.5

 長男が不登校になり家のなかがゴタゴタしていたころ、私は自分の母親に電話で相談しました。

 私自身の不安な気持ちをじっくり聞いてほしかったのです。ところが、話を半分も聞かないうちに「あんたの子育てが悪い、つらい話は聞きたくない」と、一方的に叱られてしまいました。「困ったときこそ、ただ黙って聞いてほしい」と思いました。

 「母親なら私の気持ちがわかってくれるかも」と淡い期待がありました。ひどく落ち込み、不安はより大きくなりました。同時に、幼いころに母親に厳しく言われたことや、理不尽なことで叱られたことなどが次々と心によみがえってきて、無性に腹が立ってきました。

 その後も母親とはしばしば言い争いになり、怒りで電話を途中で切ったことが何度もありました。こうした私と私の母親との確執は、ずいぶん続きました。

 わが家は、夫も私と同じ郷里で、夏冬の休みには、いつも家族で里帰りしていました。

 「学校については触れてほしくない」と夫の母親にも長男の不登校の話をしました。驚いたことに、夫の母親は、だまって話を聞いてくれました。夫の母親は一人暮らしでしたが、私たち家族は安心して義母の家にやっかいになりました。それまで遠慮のあった夫の実家での暮らしのほうが、口うるさい実母がいる私の実家よりずっとすごしやすくなりました。

孫と親が頼った祖父母とは

 長男は父親ともめたとき、突然、ひとりで義母のもとに一カ月ほど行ってたことがあります。私の実家も近かったのですが、まったく行きませんでした。夫の母親は、子どもをそっとしておいてくれる人で、子どもが嫌がることには触れない人でした。自分がひとりでいるときには、孫のことを心配して仏様にお祈りしているようでしたが、直接言わないことは、本当にありがたかったです。

 親の会に参加すると、祖父母との教育方針のちがいの話をよく聞きます。私の場合は、遠距離だったので、四六時中ということはなかったのですが、それでも、子どもたちが私の母親の心ない一言で不愉快な思いをしたり、怒ってしまったり、ということはありました。

 そのたびに私はイライラしていました。自分の親にだけは、私の気持ち、そして、不登校している息子の気持ちや不安をわかってもらいたい、という私の願いもありました。その後、私は親の会で親への不満などを話しているうちに楽になっていき、私の母親にはあまり期待しなくなりました。夫の母親との関係は、息子が不登校になってから、とてもよくなりました。夫の母親のやさしさに気づき、打ち解けて話せるようになったのです。同じ祖母でも、注意ばかりする私の母親は、孫である私の子どもたちからは、疎まれてしまいました。

 孫の不登校が心配と、親の会に参加する祖父母の方々がいらっしゃいます。ありがたいなあと思います。不登校の子の気持ち、親たちの気持を聞いていただいて、ご自身の気持ちも吐き出して、親子の関係、孫との関係をよくしていただけたらと思います。(関川ゆう子)

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