今号から不登校経験者であり、親としてもホームスクーリングを実践している鈴木結さんの連載を始めます。
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本紙で連載された「不登校・ひきこもりの親が迎える5つの関門」(本紙517号~525号参照)。執筆者の野村俊幸は私の父です。
父の連載は、中学校2年生の長女が不登校になり、紆余曲折あったものの最終的に長女を丸ごと受けいれることで、親子関係が改善し元気になった。その経験は、バイステックの原則に当てはまるものだったので、その原則を通じて不登校・ひきこもりの人にどう向き合ったらよいかをまとめたものでした。
父が「学校へ行かなければ」という思い込みを切り替えるきっかけとなったのは、長女、つまり私の姉が不登校になったときです。
当時私は4歳だったので、両親と姉の葛藤は覚えていません。そのため本欄では、不登校を最初から家族に受けいれてもらった子どもが、家族の態度や思いをどのように受け取り感じて成長したかを語っていきたいと思います。
私は両親と10歳年上の姉のいる4人家族で育ち、小学校では友だちも多く先生からのウケもいい、とてもいい子でした。
毎朝、近所の友だちと登校していたのですが、小学校3年生のころから「とくに理由もなくおたがいの陰口を言い合う」という現象が起こり始めます。
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