不登校新聞

355号(2013.2.1)

体罰は、どう裁かれてきたのか

2013年04月15日 12:16 by shiko
 昨年12月、男子バスケットボール主将だった男子生徒(当時17歳)が体罰を受け自殺した問題で、大津いじめ自殺と同様、学校側が体罰の現状を隠すような言動に注目が集まっている。報道によれば、教員は体罰の回数について「自殺の前日に加えて、1~2度」と説明しているが、生徒の両親は「それどころではない、もっと多い」と反論。男子生徒は自殺前日に「今日もかなり殴られた」と打ち明けており、ほかの部員からも複数回の体罰の申告があったという。

 体罰など「教職員との人間関係」も自殺動機になった例は初めてではない。警視庁調べによれば過去5年間で「教職員との人間関係」を動機に挙げた自殺は21件(2007年~11年)。一方、文科省の調べでは5件だった(07年度~11年度)。

 死んでも無罪

 司法では「体罰」が、どのように裁かれてきたのか。残念ながら体罰を受けて死んでも無罪になった判例「水戸五中裁判」もある(東京高裁昭和56年4月1日判決)。

 中学校2年生の男子生徒(当時13歳)が女性教師に頭を殴られ、8日後に脳内出血で死亡。一審では級友たちの証言をもとに暴行罪で教員に有罪判決を下した。しかし、東京高裁は教師側の証言を採用し、頭を殴ったことは「口頭の訓戒・叱責と同一視してよい程度」だとし「正当な懲戒権」として無罪判決を下した。この判決は06年、文科省が体罰などに関する通知でも引用されている。
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