不登校新聞

401号 2015/1/1

不登校政策、文科省が抱える2つの矛盾 奥地圭子

2014年12月26日 16:53 by kito-shin
2014年12月26日 16:53 by kito-shin


どう動くFS政策


 文科省の学校基本調査によると、日本の登校拒否は70年代半ばより増え続けたが、以来40年間、国の不登校政策の根幹は「学校復帰が前提」であった。不登校の子にとって「学校へ戻るべき」という対応は苦しく、自己否定感や不信感を生み、追い詰められる悲劇も幾多あった。80年代半ばから、子どもの側に立ち、学校にこだわらず、成長を支えようという立場から、市民、民間の手で制度外の居場所・フリースクールが生まれ、広がった。
 
 しかし、フリースクールには公的支援がなく、学籍問題など、さまざまな困難を抱えさせられている。すべての子どもの学ぶ権利は保障されてしかるべきという立場に立てば、学校外の学びや育ちは認められて当然。しかし、それはなかなか理解されなかった。
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