2010年から2011年にかけて行なわれたシューレ大学不登校研究会による全国の医大・医学部調査。医者は大学で医学を学んで現場に立つわけだが、不登校についてはどのように学んでくるのかを前号で紹介した。結果は、不登校についての授業を持っている大学は1割ほど、授業があっても1コマまでという状況だった。しかも今後、不登校についての授業数を増やす予定の大学はゼロだった。
 
 不登校について大学が取り上げる場合には「標準小児医学」(医学書院)などがテキストとして使われている。そこには「不登校は病気ではなく、つまり不登校自体は治療の対象にならない」と書かれている。医療の対象外であるため、大学の授業に入っていないのであろうか。それにしては、不登校を理由に医療機関にかかる人は多く、投薬や入院も過剰医療といわれるほど行なわれている現実とのギャップを、医師養成側は何と考えるのであろうか。
 
 先に進もう。
 
 医療活動をすすめるにあたって「インフォームドコンセント」は重要である。しかし、不登校をしている子どもからも、親からも「医師からは説明を受けていないし、その治療に同意もしていない」という話は多い。診察も3分か5分程度、ようすを聞いて「お薬出しておきますからね」で終わり。「なぜ?」と聞こうとしても、ハイ次、という感じで聞けない。「不安を持ったままだ」という話はよく聞いてきた。


この記事は登録読者だけが閲覧可能な内容を含みます。続きを読むにはPublishers IDによる読者登録が必要です。