今回、お話を聞いたのは、中学2年生で「てんかん」になり、しだいに学校に行きづらくなった19歳の男性です。今夏の「子ども交流合宿」の実行委員長を務める彼に当時の気持ちなどを聞いた。
――不登校のきっかけはなんだったのでしょうか?
理由としていちばん大きかったのは「てんかん」という病気になったことです。ほんの一瞬なんですけど、意識をフッと失うんです。意識が戻ると、汗だくだし、悪夢を見た後のように気分が悪くて。意識が消失していることに最初は僕自身も気づいていなかったんですが、あるとき、親の目の前でそれが起きて。これはおかしいということになり、原因を探るために病院へ通ったりしました。中学2年生のときです。
その疲れがたまったせいか、別の病気にかかって、1カ月くらい入院することになりました。学校を1カ月も休んでしまうと、授業だけじゃなくて、友だちとの話題にもついていけなくて。それでもなんとかがんばってお昼ごろから登校するわけですが、「何で昼から来るんだよ」とからかわれることもあって。
直接言われたわけじゃないんですが、そういう話って、どうしても耳に入ってきちゃうじゃないですか。そういうことがいろいろ重なって、中学3年生の6月から本格的に学校に行かなくなりました。
――高校受験は?
じつは、中高一貫校に通っていたので、エスカレーターで高校には上がれたはずなんですけど、休みが多くなってしまったせいか、「高校には行かれません」って学校から言われたんです。そのころには「てんかん」に合う薬も見つかったので、地元の公立中学校に転校することにしました。で、まずは自宅できちんと療養しようと。ただ転校はしたものの、中学校にはほとんど通いませんでした。行ったのは、卒業証書をもらいに行ったぐらいです。
――学校に対する苦手意識があったからでしょうか?
どうだろ、若干のトラウマみたいなものはあったかもしれないですね。学校に行かなくなったのは体調を崩したことがきっかけでしたけど、決定打になったのはまわりの対応というか。
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