不登校新聞

497号 2019/1/1

子どもを取り巻く2018年の教育トピックスは「学びの個別最適化」

2018年12月25日 10:28 by kito-shin
2018年12月25日 10:28 by kito-shin



 公教育が始まって、約150年。学校教育はこれまで、ずっと変わらず、基本的に次のようなシステムによって運営されてきました。

 すなわち、「みんなで同じことを、同じペースで、同質性の高い学級のなかで、教科ごとに『出来合いの答え』を、子どもたちにいっせいに勉強させる」というシステムです。

 しかしこのシステムが、今いたるところで限界を迎えています。

 いわゆる「落ちこぼれ・吹きこぼれ問題」(嫌な言葉です)をはじめ、「小1プロブレム」と不適切にも呼ばれているものや(これは本当は学校システムのプロブレムなのです)、いじめ、不登校、今なお絶えない体罰など、さまざまな学校問題の根っこには、このいわゆる画一一斉の学校システムがあるのです。

 このような公教育のシステムを、構造転換する必要がある。私は長らくそう訴えてきましたが、今年6月、文科省と経産省が、相次いで、まさに「公教育の構造転換」を提言する提言書を提出しました。

 「Society5.0に向けた人材育成~社会が変わる、学びが変わるから」(文科省)と、「『未来の教室』とEdTech研究会 第1次提言書」(経産省)です。

文科省と経産省共通のテーマは

 両者に共通している提言は、学びの「個別最適化」です。

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