「美容院が苦手」。「話かけられたら、なんて答えればいいかわからない」。これは不登校・ひきこもりの多くに共通する悩みだろう。内田直人さん(仮名)もそんな悩みを抱えるひとりだ。今回、内田さんはその悩みを解決するべく、1000円カットを初体験した。内田さんの体験記を掲載する。
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僕は、散髪に対して悩みを抱えている。その悩みができたのは、高1から高3まで、3年間続いたひきこもりが終わってからだ。
ひきこもっているときは外出をまったくしていなかったため、散髪なんてとても行けず、限界まで髪を伸ばし、ガマンできなくなったら母親に断髪式をお願いしていた。
ひきこもりからなんとか抜け出して、少し外に出るようになってからは、自宅近くのおしゃれな美容室に行き始めたのだが、いつも行くのがつらかった。
美容室での会話がダメなのだ。僕はコミュニケーション力がまったくない。
これまでひきこもっていたため、よく聞かれる「最近、何してた?」「どこか行った?」などの質問にいつも言葉が詰まってしまうのだ。
うそをつくこともできないし、黙りこんでその場をやりすごすこともできない。どうしたもんだろうかと、ずっと悩んでいたのだ。
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