本紙は1998年5月1日に創刊しました。昨年、10周年号をお届けし、この号で11周年を迎えることになります。はじめは購読者も多く、東京・大阪・名古屋3局体制で勢いよく刊行してきましたが、ネット時代における活字離れ、不登校関係の情報の氾濫、紙面づくりの影響などさまざまなことがからみ、少しずつ購読者も減ってくるなかで、有給職員の数も東京編集局のみになる体制のもと、それでも12年目を迎えることができました。これは、いまも購読いただいている読者のみなさん、また支援会員として支えてくださっているみなさん、ボランティア精神で執筆や取材、編集に協力くださった方々、いまも月2回集まって自発的に発送くださるお母さん方、そして子ども・若者編集部のみなさん、広報や販売に協力してくださる親の会やフリースクールのみなさん、そういった多くの方々のおかげだと思います。
営利のためでなく、不登校の体験者やその家族が不利益や誤解・差別を受けることがないように、孤立したり、生きる元気をなくしたりすることがないように、また不登校から見えることや、生きやすい社会づくりに向けての文化・価値観を多くの人に知ってもらえるように、さまざまな情報・記事を掲載してきました。
いまも、不登校関係の専門メディアは、本紙のみであり、これだけ当事者の発信する内容が多いメディアはあまりないと思います。そして、本紙に出会って、あるいは本紙で知って、子どもをより理解できるようになった、励まされ元気が出たという声をときおり、当事者の親の方から聞いたりすると、いろんな困難や問題をくぐりながらも続けてきてよかったな、と思います。
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