文科省から2010年度の「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について発表がありました。調査項目に不登校があげられ、問題行動の中心課題にされていることに違和感を覚えますが、文部行政にとって、12万人にのぼる不登校の子どもたちは、学校教育に「NO」と異議申し立てを続ける存在として、最大の「問題行動」なのでしょう。

 01年のピーク時には13万8722人いた不登校の子どもに対し、学校復帰のために積極的に働きかけると方針転換が計られました。3日休んだら不登校を疑い、1日目は電話、2日目は手紙、3日目は家庭訪問をするという初期対応がマニュアル化され、自治体によっては不登校の子どもの数を3年間で半分に減らすという数値目標が掲げられました。

 当時、神奈川県下の教職員に配布された資料を見ると、「不登校は学校と子どもがあわない時に起きている」と認めながら、「保護者と『原因』は詮索しない」で、協力して子どもを学校に戻すマニュアルが書かれています。こうした強化策によって不登校の子どもの数は12万人台に抑え込まれましたが、12万人台で高止まりし、子どもたちは学校に問題があると警鐘を鳴らし続けています。

 しかし、国がお金と人材を投入し、学校復帰策を徹底し、学校を休めないところにした結果、親や学校はいままで以上に学校を休むことに不安を抱き、ソフトな登校圧力を子どもに加えるようになりました。

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