相談内容のトップは2年連続「人間関係」




 認定NPO法人チャイルドライン支援センター(以下、センター)が、「2012年度年次報告」をまとめた。12年度の電話相談件数は20万9011件(前年比9898件増)。そのうち、会話が成立したのは7万4341件(35・6%)だった。18歳以下の子ども専用の電話相談として1998年に始まったチャイルドライン。年次報告からは、子どもが抱える悩み自体の変化もうかがえる。

 7万4341件のうち、相談内容の内訳は「人間関係」(17・8%)がもっとも多く、「雑談」(12・3%)、「性への興味・関心」(9・8%)と続いた。
 
 98年度の統計開始以降、もっとも多かった内容は「性への興味・関心」であった。しかし10年度に「雑談」、12年度は「人間関係」が最多となっており、センターでは「話し相手を求めるケースが増加している」と分析している。
 
 相談内容を個別に見ていくと、社会の動き・関心事とは異なる様相も垣間見える。顕著なのが「体罰」と「いじめ」。昨年末の大阪市立桜宮高校における体罰自殺や昨夏の大津いじめ自殺などをめぐり、報道が過熱したことは記憶に新しい。今年に入ると、3月には体罰を禁止する旨の通知を文科省が出し、6月には「いじめ防止対策推進法」が成立した。
 
 ところが、年次報告では体罰に関する電話は187件(11年度206件、10年度331件)と、近年、減少傾向にある。また、いじめを主訴とする電話はこの数年5000件前後で推移しており、突出して増えているわけではない。

 

虐待、薬物、自殺増加傾向に


 一方、増加傾向にあるのが「虐待」「薬物乱用・依存」「自殺」。虐待に関する電話は893件と、この2年で180件増加した。薬物に関する電話は73件と、この2年で倍増した。自殺に関する電話は400件と、11年度より22件増加しており、「自傷行為」をほのめかす電話も増えているという。     (石井志昂)

チャイルドライン支援センター代表理事・太田久美さん
 
 着信内容を見ると、女子は、人間関係の悩みがトップで、全体の3割近くあり、小学校低学年から学びに関する悩みが増加、高校生になると進路・将来の悩みが増えます。現代の女子の環境を現しています。男子では中学生・高校生になると性への興味・関心や性行動の訴えが多く、まっとうな性情報が子どもたちに伝わる機会の少なさを実感しています。いじめの訴えは10%~14%あり、相変わらず深刻な状況といえます。