「不登校の期間中、中学校を休学したい」。神内真利恵さんは、ある本との出会いをきっかけにそう考えたという。結局その願いが叶うことはなかったが、高校・大学へと進学するなかで、中学校側の対応に疑問が生まれたそうだ。休学を望んだ背景と思いを書いていただいた(※画像はイメージです)。
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小学生のころ、『もう一度六年生』(小嶋雄二著/新日本出版社)という児童書を読んだことがあった。タイトルのとおり登校拒否をしていた子が、小学生の期間を1年延ばして、もう一度小学6年生として学校へ通う話である。この本は小学校の教員によって書かれたフィクション小説だが、実際に主人公と同じようなケースで通った子の事例が、あとがきで紹介されていた。「そんなことできるんだ」と当時の私はぼんやり思った。
ときは過ぎ去り中学1年生の夏から不登校になった私は、ある日、この本の存在をふと思い出し、「主人公と同じことはできないか」と考えた。このまま義務教育を学ばず卒業するより、しっかり履修したうえで卒業するほうが、あとから役に立つと思ったためだ。
さっそく私は中学校に問い合わせてみたが、いっさい回答が返って来ない。
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