不登校新聞

218号 2007/5/15

第218回 拡がるホームエデュケーション

2015年04月22日 15:00 by kito-shin
2015年04月22日 15:00 by kito-shin


連載「不登校の歴史」


 不登校を受けとめたあと、どんな選択肢をもって、わが子の教育を考えていくか、という点が親には重要である。その際、フリースクールやホームエデュケーションは、一つの道であり、その道の充実は、不登校を体験した子どもが幸せに育つうえでも大切なことであった。
 
 東京シューレは、1994年9月、わが国初の、ホームスクーリング・ホームエデュケーションに関する国際シンポジウムを開催したが、それは、前回まで見てきたように米国・英国の実際を見聞し、日本での必要性と可能性を強く感じたからであった。しかも、登校拒否を受けとめ、家庭で過ごす子どもを見守る親は増えており、ホームエデュケーションをたんに海外の真似の産物とするのでなく、実際にとり組む土壌もあると考えてのことであった。
 
 国際シンポジウムでは、参加者が主催側の予想をはるかに超えていただけではなく、その議論は活発で、会場からの質疑にも熱意を感じた。
 
 国際シンポを終えた1994年11月からホームシューレは、ホームエデュケーションの理解・普及と、実際上、家庭を中心に子育てをしている人たちがつながりあうことをめざし、本格的な活動を始めた。試行期間を一年積んできたホームシューレは、会員も増加、このころ100人となっていた。
 
 月刊誌「ばるーん」を発行し、「ばるーんⅠ」は小学校1・2年向けに、「ばるーんⅡ」は小学校3~6年向けに、「ばるーんⅢ」は中学年齢以上用に、3種類発行した。
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