不登校当事者にとって「青春」は議題の一つ。「私には青春がなかった」と語る人や「青春」への複雑な思いを持つ人が多いからだ。不登校の私はなぜ「青春」に気持ちが揺さぶられるのか、PN柚香さんがその思いを執筆した。

 「青春」という言葉に、どのようなイメージを持つだろうか。学校行事や放課後に友だちとはしゃいだり、部活動に打ち込んだり、恋愛をしたり。どこかキラキラした印象を受ける人も多いだろう。
 
 そういった「理想の青春」のようなものは、勉強や部活動と同様、学生時代にこなさなければならないカリキュラムの一つとして存在しているように感じる。高校生のときに不登校を経験した私は、この「青春カリキュラム」が未修了のままである。
 
 私が未修了だった青春カリキュラム、それは「友だちと心から楽しんだ思い出」だ。自分をさらけ出せる友だちとの、心からはしゃいだ、楽しかった思い出というのが私には欠けている。
 
 もともと友人関係では、ありのままの自分を否定されるのが怖くて、ある一定のラインで壁をつくりがちだった。親友と呼べる友だちはいなくても、中学まではそれなりの距離感で仲よくできていた。
 
 しかし、高校入学を機に状況は変わっていった。新たなメンバーと顔を合わせた際、いつも以上に緊張感を覚えた。自信のなさから、新しい出会いへの期待感よりも「人に嫌われたくない」という不安感が勝っていたのだ。そのような気持ちが強かったせいか、なかなか自分を出せず、無理して人に合わせることが多くなった。

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