不登校新聞

540号 2020/10/15

ひきこもりの僕が感じた親がやがていなくなる不安

2020年10月24日 10:36 by kito-shin

連載「ひきこもって見えてきた道」vol.5

 僕は小学5年生のころに学校へ行くことが苦痛になっていた。父の説教で嫌々ながら登校していたが、その後、両親が離婚した。

 父親には子どもは任せられないと、僕たち3人姉弟を母がひきとった。そして厳しい父から解放され僕は不登校となった。

 母は学校へ行かない僕に「行きなさい」とは言わなかった。日常会話はするが学校に関することはとくに何も言わなかった。それが僕にとっての救いだった。

 毎朝、母が働きに出かける際に玄関の扉が「バタン」と閉まる音を聞くたびに僕は心のなかで「今日も学校に行けなくてゴメンナサイ」と母に謝った。

 そのことは後々になるまで母親本人には伝えなかった。言えばつらい思いをするのは母だとわかっていたからだ。

 そして母が「学校へ行きなさい」と言わなかったのは、僕が今、もっともつらい状況であることがわかっていたからだと、だいぶあとになって聞いた。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

安心してひきこもるために、僕が実践している5つのこと

542号 2020/11/15

僕が居場所を見つけるまで。ひきこもり青年が安心できた理由

538号 2020/9/15

ひきこもりの僕が被災地で見た同じ苦しみを抱える人たち

537号 2020/9/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

558号 2021/7/15

コロナ禍で不登校が増えていると言われています。1年以上に及ぶ子どもたちはコ...

557号 2021/7/1

俳優やモデルとして活躍するゆうたろうさん。不登校だった際に苦しかったことや...

556号 2021/6/15

中学と高校で不登校をした現役大学生2名ののシンポジウム抄録を掲載します(主...