新しい風に新緑さわやかな五月晴れの季節、創刊号を歌にのせて皆様に送り届けたい。

    と き
「芽吹く季節」
(作詞・作曲柚梨太郎)
いつまでも
このままで終わる
  ぼくじゃない   とき
ひそやかに 芽吹く季節
  じっと信じてる
誰だって さみしくて
  心 傷ついて
うつむいてしまうけど
  だけど 夢見てる
明日すぐに 開かなくてもきっと やさしい
  風が吹くから
あきらめないで
  あたためてゆこう
目覚めるたび  
  ふくらむから

  わが国の不登校は、現代の社会病理、文化のあり方を反映した特有の歴史的意味をもつ。それは、おとなたちがエゴイズムと権力によって作り出した問題である。政治権力が教育を歪め、多くの教育、医療などの専門家が不登校に対する誤解と偏見を広げた問題もある。

 そこには子どもを人として認める人権意識の欠落した社会の状況が見える。不登校問題には、子どもの人権侵害が集約されているとも言える。

 問題のある危険な子どもが増えているように宣伝されるが、本当にそうだろうか。子どもたちの真の学びの欲求に応えない教育を押しつけ、子どもの尊厳と価値を認めないから問題が生じるのではないか。 

  草原をわたる風に耳を澄ますように、子どもたちに耳を傾けよう。そうすれば、不登校も、子どもが自己の尊厳と価値を守るための自然な正当なあり方であることがわかるだろう。おとなが子どもを信頼し、よいパートナーとなることによってこそ、多くの問題の解決を展望できると思われる。

  この新聞は、不登校を治療の対象にしたり、減らすための対策や情報を提供するものではない。私たち市民の手によるメディアとして、おとな社会が作り出した「不登校」を明るい色に変えてゆく風を起こすことを心から願っている。(名古屋支局理事・多田元)