不登校新聞

317号(2011.7.1)

全国初子どもの“ステップハウス”開設へ 名古屋

2013年08月05日 14:10 by kito-shin
2013年08月05日 14:10 by kito-shin

避難の自立の境目に 

  8月、NPO法人子どもセンター「パオ」が子どもシェルターと自立援助ホームの中間的な施設として、「ステップハウス」を開設することがわかった。虐待などで保護された子どもが安心して生活し、自立するまでを一貫してサポートする活動は、全国初の試み。

"就労前提”ではない自立援助

 NPO法人子どもセンター「パオ」は、06年に創立され、シェルター「丘のいえ」を開設した。
 
 多田元・理事長によると、子どもセンター「パオ」のシェルター「丘のいえ」は、虐待などによって家庭に居場所を失い、児童福祉施設も適さない子どものために緊急に提供される居場所で、個室があり、スタッフとの家庭的生活で傷ついた心身を休め、回復を図る。07年以降、13歳から19歳までの合計19人の女性が利用(定員女子2名で、一人で複数回利用したケースがある)。多くは児童相談所の委託による一時保護として利用するが、他機関からの紹介や、自分で親の虐待から逃れて家出、相談にきた例もある。



弁護士がパートナーに

 シェルター利用は、あくまで子ども本人が十分説明を受けて自己決定し、「パオ」と利用契約を結ぶ。弁護士が一人ひとりの子どものパートナーとして、利用開始から「丘のいえ」を旅立ち、自立していくあいだを一貫して支援する。
 
 「丘のいえ」の利用期間はおおむね2カ月から5カ月あまりで、自立援助ホームや住込就職先、里親などにつなぐが、心に受けた傷が深いほど、自己肯定感が弱く、人間関係をつくることも苦手で、就労の継続が困難なケースが多い。
 
 そこで、シェルターで回復した後も継続して、就労を条件とせずに、安心できる家庭的環境で生活を楽しみ、基本的な社会的スキルを身につける「ステップハウス」の構想が生まれ、民家を借りて、8月開設をめざして、改装工事が進んでいる。
 
 シェルターもステップハウスも現状では公的助成がなく、寄付と会費などで財政を維持するが、弁護士が子どものパートナーになる子どもの権利基盤型社会的養護をめざす子どもシェルターの運動は、カリヨン子どもセンター(東京)、子どもセンターてんぽ(横浜)、子どもシェルターモモ(岡山)に加えて京都、福岡でも今年中に設立されるなど全国的に広がりつつある。

「パオ」5周年記念集会も開催

 なお、「パオ」では、7月16日(土)に5周年記念イベント「子どもを支援するということ」を名古屋市中区役所ホールで開催する。作家・落合恵子さん(クレヨンハウス代表)の講演と、落合さん、タレント・矢野きよ実さんと、多田元弁護士によるトークショーで、困難に直面している子どもが何を必要としているか、どういう支援ができるのかなどを語りあう。(子どもセンター「パオ」公式HP/www.pao.or.jp)

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