不登校新聞

470号 2017/11/15

不登校からの進路選択 言えない重圧と親にできる支え

2017年11月15日 10:55 by shiko



 不登校からの高校進学に向けて、全国の当事者が揺れに揺れる時期に入りました。本人はもちろん周囲にとっても苦しい時期です。そこで、この時期に知ってほしいポイントをお伝えします。

 まず不登校からの進学に際しては2つの「壁」が存在します。1つ目の壁は、どの高校にするのかという「高校選択」。2つ目は、そもそも高校へ行くか、行かないかという「進路選択」です。言わずもがな「進路選択」のほうが大きな壁です。真の決断をくだすまでは、本人の意見がコロコロと変わり、周囲は「ホントに進学する気はあるのか」と思う日々が続くでしょう。

 この時期にどうすればいいのか。結論から言えば、最終的には本人の決断がどうしても必要なので、周囲は答えを焦らずに本人の不安と付き合うしかありません。

 先日、不登校から通信制高校へ進学した高校生と大学生に、進路選択をした際の気持ちを聞きました。

 おふたりによれば「高校選択」は「先生を見て決めた」とのこと。わりとすぐに決断できたそうです。

 しかし「進路選択」は難しく、決断した理由も「親に言えなかった」そうです。なぜなら、進学の動機は「リスタートしたい」「親に恩返しをしたい」というものだったからです。「恩返し」は恥ずかしくて親には言えず、「リスタート」は、さんざん「学校復帰を失敗してきた」ので軽々しく言えません。

 もちろん前向きな進学動機だけではありません。「高校ぐらい行かなくては」というプレッシャーゆえに進学を決めた人も大勢います。

 動機がネガティブであれ、ポジティブであれ、進学を前にした当事者は「不安」を共通して抱えます。高校生活に慣れるまでは「ずっと不安を抱えていた」という話をたくさん聞きました。

 一方、私自身は高校に通っていません。しかし「進学しない」という決断が「人生の促進力」になりました。大事なことは高校へ行くか、行かないかではありません。高校生活がうまく送れるか、否かでもありません。進学を前に本人が考えていることは、人生において大事なことを考えているということです。周囲の方には、本人の不安と付き合い、いっしょに揺れていただけたらと思っています。(東京編集局・石井志昂)

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