不登校新聞

474号 2018/1/15

実感のない自己肯定感なんかより、実感できる「へっぽこ感」の受容こそ最優先説

2018年01月12日 13:02 by kito-shin
2018年01月12日 13:02 by kito-shin

連載「仮説なんですが…」vol.14

 不登校経験者として、フリースクールスタッフとして、どうしても思うのが「自己肯定感よりも『自分のへっぽこさ』を引き受けるほうが大事ではないか?」ということです。仮説ですが「へっぽこ感の受容が最優先説」を唱えたいと思います。

 私自身のことを言えば「自己肯定感」ってやつにふりまわされてきました。不登校当時、焦って、もがいて「自己肯定感を持っている自分」を追い求めていた時期があります。でも、自己肯定感は身につけようと必死になっても身につくものではありません。「自己肯定感を持って」と言われても私は「詰み」でした。

 とは言え、「現在の自分」を許せずに苦しんでいる子の姿はフリースクールスタッフとしてたくさん見聞きしてきました。

 たとえば、客観的に見ても「挑戦」だと思えることに子どもがトライし、それが成功に終わる。けれども、子ども自身は「自分なんてダメだ」と思う気持ちが変わらない。そういうケースは多いです。

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