不登校新聞

474号 2018/1/15

ゲームもしてるし話もできるのに「今後の話」を避けられるのはなぜ? ひきこもり相談員の答え

2018年01月12日 15:51 by kito-shin
2018年01月12日 15:51 by kito-shin



連載「決まり文句の研究」vol.3

 親御さんのなかには「うちの子は家で気楽にすごしている」「働かなくても家に置いてもらえているので気楽なんだろう」と話してくださる方がいます。

 たしかに、社会から撤退してからしばらくの混乱状態を抜けると、ウソのように本人が穏やかになり、テレビを観て笑ったり、ゲームに熱中したり、家族とふつうに会話したり、つらそうなそぶりなどみじんも見せない、というケースは少なくありません。

 ところが、その一方で「これからどうする?」「いつ就労しようか?」という話になると、「逃げられる」「黙ってしまう」とおっしゃる親御さんが多いです。

なんで話から逃げるの?

 就労や今後についての話をイヤがるため、周囲は「現在の『気楽』な生活を続けたいのだろう」と思います。つまり「現実逃避をしている」と解釈するようです。

 しかし、このような理解・解釈は正しいのでしょうか。

 最近、新聞の投書欄やネット上で話題になった若者の声があります。それは「電車の優先席に座っていたら高齢の方に怒られて席を立たされた。内臓疾患があり、苦しくて座っていたのに」というものでした。

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