連載「仮説なんですが…」vol.17
15歳のとき、大繁華街・新宿歌舞伎町の入口にあるファストフード店でアルバイトを始めた。
マニュアルを読むということがわたしは非常に困難で、目の前の物事に取り組む方法がわからず、出勤しては呆然としていた。が、コミュニケーションだけはやたらに活発なため、社員からは心配半分厄介半分の顔で「お前、大丈夫かよ」とよく言われていた。5年間働き、一番の思い出は18歳のときの失恋である。
現在、わたしは地場野菜直売所の店長。店長とはいえ社長をはじめとした役員数名の上司がいて、部下にアルバイトのスタッフがいる中間管理職である。そのなかで誰にでもよくある小さな成功と失敗をくり返し、いろいろと自省をしてきた。15歳のわたしと今のわたしが何も変わらないとも思わないが、いまだマニュアルを読むのが非常に困難で、目の前の物事に取り組む方法がわからず、出勤しては呆然としている。
はっきり言ってものすごく困っている。マニュアルが読めないのに働く人のためにマニュアルをつくらなければならない。
読者コメント
匿名
一般公開 こんばんは 店長経験有り 販売が休職の職場…最後の頃は お...