連載「決まり文句の研究」vol.6
私は家族会を主催したり、講師やゲストアドバイザーなどで数カ所の親の会の例会に参加しています。すると「私の対応でいいのでしょうか?」という言葉をしばしば聞きます。
精神科医やカウンセラーや相談員などから「こういう接し方を」と指示や助言を受けると、多くの親は「言われたとおりに接していれば、わが子はいずれ動き出す」と信じます。ところが、助言どおりに動いているつもりが、いっこうに動き出す気配のないお子さんを見ていると「本当にいいの?」「いつになったら効果が出るの?」などと気持ちが揺らぎ、ジリジリしてしまう親御さんが「この対応で大丈夫?」と思うのも無理はありません。
「この対応で」という言葉を聞くと、私は以下のようなことを考えます。
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