不登校新聞

519号 2019/12/1

「不登校は悪いことではない」孫の不登校で固まった祖母の決意

2020年02月05日 14:46 by shiko
2020年02月05日 14:46 by shiko

 父は明治生まれの元海軍軍人。孫は、いま小学生で不登校。時代のちがいや娘への思いに揺れてきたおばあちゃんが語ってくれた「孫の不登校」話を掲載します(シンポジウム『祖父母が語る孫の不登校』主催/登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク)。

* * *

高田信子さん(仮名)のお話。

――お孫さんが不登校になるまでを教えてください。

 孫は今、小学校4年生で10歳です。小学校1年生の5月から学校へ行かなくなりました。

 東日本大震災で、娘と当時1歳3カ月になる孫がわが家に避難してきて、そのままいっしょに暮らしていますが、目の中にいれても痛くないほどかわいがって孫を育てています。

 小学校入学2日目にして孫は娘に「学校のことはもう全部わかったから、何も心配しなくていいよ」と言ったらしいんです。

 私は「頼もしいな」とすごくワクワクしましたが、入学後2週間で、まわりから見てもわかるほどにゲッソリと痩せていったんです。

 孫は絵が好きで、とてもきれいな色をたくさん使って絵を描くんです。でも、入学してから孫の描く絵にも、色がなくなっていき、とても心配になりました。

 そして入学から2週目に孫は「もう明日から学校には絶対行かないから!」と大泣きして宣言したんですね。

 じつは娘も不登校経験者なんです。最初は「もう少しようすを見たら」と言っていた娘も、5月の連休明けに、これ以上、無理やり連れていくことはできないとして、学校に「本人が『行きたい』と言わないかぎり、無理に行かせることはしません」と伝えました。

娘の不登校は

――娘さんが不登校だったときには、どう対応されたんでしょうか?

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