不登校新聞

225号 2007.9.1

第11回 光市母子殺害裁判【上】

2015年02月10日 14:43 by 匿名
2015年02月10日 14:43 by 匿名

連載「精神現象」


 光市母子殺害事件の公判が、大詰めを迎えている。まず、この事件の経緯を整理しておくなら、次の通りだ。

 「元少年」と報道されることの多いAは、1981年に山口県光市で生まれた。Aが中学生のころ、父親から暴力をふるわれ続けた母親は自殺し、その後、父親はフィリピン人女性と再婚した。高校を卒業したAは、水道設備会社に就職した直後の1999年4月14日に、同じ団地に住む主婦と赤ん坊を殺害した。逮捕された当時18歳のAは、一審と二審で無期懲役の判決を受けた。しかし、2006年6月に最高裁が二審判決を破棄し、審理を差し戻す判決を下したため、現在は広島高裁で公判が継続されている。

 Aが逮捕された直後から2002年の二審判決まで、この事件はかならずしも大きく報道されていたわけではなかった。それなのに、なぜいま極刑にせよとの大合唱が、メディアに鳴り響いているのだろうか。
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