不登校新聞

482号 2018/5/15

人は誰でも「三年寝太郎」説【仮説なんですが】

2018年05月15日 12:30 by kito-shin



連載「仮説なんですが…」vol.21

 日本の昔話で、ぼくがもっとも愛着を持つ話のひとつに「三年寝太郎」がある。

 むかし、ちっとも働かない若者がいた。村では「寝太郎」とあだ名されていた。寝太郎はあるとき起き上がって、町へ行き、鳩と提灯を買ってきた。そして夜になると、となりの長者の庭の松の木に登り、大声で叫んだ。「長者よ、よく聞け。われこそは鎮守の森の神様である。今夜はお前の家の家運を予言しに来た」。長者は夜中に大声が聞こえたので、驚いて縁側に出てみた。すると「お前の家の一人娘に、となりの寝太郎を婿に取らなければ、お前の家はたちまち傾くであろう。いいか、わかったか。では余は鎮守の森に帰るぞ」という声が聞こえた。寝太郎は提灯に火をつけて、鳩の脚に結んでぱっと放した。すると明かりがすーつと鎮守の森の方へ飛んでいったので、長者は本気にして、翌朝起きると一番に寝太郎のところへ行き、「鎮守の神様のご命令だから、ぜひ、うちのひとり娘の婿になってくれ」と言った。こうして寝太郎がとうとう長者の家の婿になって、それからはまともに働いたと。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「教室のなかに外とつながれる『広場』を」説

491号 2018/10/1

「利己的行為は結局、自己の利益を損なう説」【本田由紀/仮説なんですが】

490号 2018/9/15

不登校は「学校に行かさらない」が最適表現説【仮説なんですが】

488号 2018/8/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

492号 2018/10/15

うちの子が、ある日突然、ふたたび学校へ行き始めましたが(中略)再登校を機に...

491号 2018/10/1

棋士ならば頭のなかで100手以上も先のことを考えることができます。しかし的...

490号 2018/9/15

高校を3日で辞めた長男はまったく外出しなくなりました。とりわけ、同世代の子...